Webアプリケーションのパフォーマンス最適化ガイド

ユーザー体験を向上させるための、実践的なパフォーマンス最適化手法について解説します。

1. 読み込み速度の最適化

バンドルサイズの削減

不要なコードを削除し、バンドルサイズを最小限に抑えます。

// Next.jsでのダイナミックインポート
const DynamicComponent = dynamic(() => import('./HeavyComponent'), {
  loading: () => <LoadingSpinner />,
  ssr: false,
})

コード分割

ルートベースでのコード分割を実装します。

// Reactでのコード分割
const Dashboard = React.lazy(() => import('./Dashboard'))

function App() {
  return (
    <Suspense fallback={<Loading />}>
      <Dashboard />
    </Suspense>
  )
}

2. レンダリングパフォーマンス

メモ化の活用

不要な再レンダリングを防ぎます。

// useMemoの使用例
const expensiveValue = useMemo(() => {
  return someExpensiveCalculation(prop1, prop2)
}, [prop1, prop2])

// useCallbackの使用例
const handleClick = useCallback(() => {
  console.log('クリックされました')
}, [])

3. 画像最適化

画像フォーマットの選択

用途に応じて適切なフォーマットを選択します。

フォーマット	用途	特徴
WebP	写真・画像全般	高圧縮・高品質
SVG	アイコン・ロゴ	拡大縮小が可能
AVIF	次世代フォーマット	さらなる圧縮率

遅延読み込み

// 画像の遅延読み込み
<img
  src="large-image.jpg"
  loading="lazy"
  alt="大きな画像"
  width="800"
  height="600"
/>

4. キャッシュ戦略

ブラウザキャッシュの活用

// Service Workerでのキャッシュ
self.addEventListener('fetch', (event) => {
  event.respondWith(
    caches.match(event.request).then((response) => {
      return response || fetch(event.request)
    })
  )
})

パフォーマンス計測

主要な指標

1. First Contentful Paint (FCP)

   • ユーザーが最初のコンテンツを目にするまでの時間
   • 目標: 2秒以内

2. Largest Contentful Paint (LCP)

   • メインコンテンツの読み込み完了時間
   • 目標: 2.5秒以内

3. Time to Interactive (TTI)

   • インタラクションが可能になるまでの時間
   • 目標: 3.8秒以内

これらの最適化テクニックを適切に組み合わせることで、快適なユーザー体験を提供できるWebアプリケーションを実現できます。